
糸を引くような直球に、巨人の井上の気迫が乗り移る。故障があって開幕は2軍で迎えた7年目の左腕が粘り強く7回を投げ、ソロによる1失点だけに抑えた。「1回のチャンスをつかめるように、という気持ちでずっと2軍にいた。いい投球ができてよかった」。今季初登板に臨み、さわやかな笑顔で初勝利を喜んだ。
立ち上がり、先頭の牧は150キロで見逃し三振。「後のことは考えずに、一人一人に全力で」と振り返る。無心の投球は、四回に佐野に先制ソロを許した後も貫いた。「力感なく投げて147、148キロが出ていた」。回を重ねるごとに自信も膨らんだ。
0―1の七回の攻撃で代打を送られ、89球で交代となり「ついてないな」と下を向きたくなったが、自身の代わりに打席に立った大城が逆転3ラン。「報われた。本当にうれしい。前向きに、また投げられる」。マウンドでの奮闘が白星という形で実れば、長いシーズンに立ち向かう原動力になる。
【時事通信社】
〔写真説明〕力投する巨人先発の井上=5日、東京ドーム
2026年04月05日 18時57分