
日本フライ級などの王者だった黒田雅之さん(39)は井上尚弥(大橋)、中谷潤人(M・T)の2人とスパーリングで拳を交えた経験がある。今回の決戦について「お互いに倒せる力はあるが、後半に井上選手がKОで勝つのではないか」と展望。一方で、中谷にも番狂わせを起こすチャンスがあると指摘した。
黒田さんは井上尚と2012年から約8年間で150ラウンド以上を重ねた。「全ての能力がすごい。僕の動きに対して最適な動きで返してくるので、やりたいことをつぶされてしまう」。中谷とは約60ラウンド手合わせし、「左で外と内の打ち分けがうまい。ゆったりとした独特のリズムがある印象」と語る。
中谷は井上尚よりリーチが長い。しかし、「井上選手は踏み込みが速く、気にならないはず」。総合力で勝る井上尚が中間距離から的確に打つ展開を予想。判定にもつれても王者が勝つとみている。「ポイントを取るのも上手。負ける姿を想像できない」
井上尚の壁は誰にとっても高過ぎるのか。黒田さんは井上尚がこれまでに左フックを浴びて2度ダウンを喫した点に注目した。「中谷選手も得意なパンチ。警戒されるからこそ、左ストレートが重要になる。上下に散らして打ちたい」。井上尚がKOを狙い、打ち気にはやった時が狙いどころだと言う。「アッパーもきれいに打てる。相打ち狙いで接近戦をした方がいいかもしれない」と攻略法を思い描いた。
◇黒田雅之さんの略歴
黒田
雅之(くろだ・まさゆき)川崎新田ジムから05年にプロデビュー。ライトフライ級とフライ級の日本王座を獲得。フライ級で2度世界タイトルマッチに挑戦したが、ともに敗れた。22年に引退し、現在は都内の酸素カプセル店で勤務。39歳。東京都出身。
【時事通信社】
〔写真説明〕井上尚弥と中谷潤人の決戦について取材に応じた元プロボクサーの黒田雅之さん=9日、川崎市高津区
2026年04月30日 07時13分