
新関脇の琴勝峰は、特別な思いを持って土俵に上がった。この日は師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)の58歳の誕生日。「勝ちたい思いがあった」。白星をプレゼントし、2連勝で星を五分に戻した。
優勝経験のある大栄翔との一番。立ち合いで頭から鋭く当たり、「起こせたので、圧力を伝えられた」。相手のお株を奪うような威力のある突き押しで一気に押し出した。「しっかりと当たれてよかった」。短い言葉に充実感がにじんだ。
強豪の埼玉栄高から入門し、2017年九州場所で初土俵。佐渡ケ嶽親方からは、相撲はもちろん、礼儀作法など人としてどうあるべきかを一から教わった。「この世界に導いてくださって、関取まで上げていただいた。感謝しかない」。恩返しの気持ちを土俵で表現してみせた。
初めて三役の地位で臨む今場所。「なるべくいつも通り、変わらない気持ちでいきたい」と平常心を保とうとしている。「あしたは、きょうよりも良くないといけない」。思いの詰まった白星で勢いに乗りたいところだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕琴勝峰(右)は押し出しで大栄翔を下す=15日、東京・両国国技館
2026年05月15日 20時57分