
【インディアナポリス(米インディアナ州)時事】24日に決勝が行われた世界三大自動車レースの一つ、インディアナポリス500マイル(インディ500)で佐藤琢磨は10位となり、3度目の制覇は持ち越しに。その挑戦を支えた日本人スタッフがいる。レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)のメカニック、須藤翔太さん(32)。佐藤の強い意向もあり、日本人で初めてそのマシンのクルーチーフを務めた。
福島県喜多方市出身。子どもの頃に、F1で活躍する佐藤をテレビ観戦して雄姿に憧れた。レースメカニックを志し、高校卒業後に日本自動車大学校に入学。複数のチームで経験を積んだ後、2020年にインディカーのRLLに加わった。21年以降は佐藤のマシンを担当するようになり、ミリ単位の細かい要望にも応えている。
佐藤と同じ目標に向かう作業を意気に感じながら、「楽しい。今では夢の世界。昔から僕の憧れであってヒーロー」と心躍る時間だった。
メカニックはマシンの組み立てや修理、セッティング変更などを行う重要な役割。トップチームで働いた経験もある須藤さんは、業界内で高い評価を得ている。
将来的にはF1チームに入る希望を持つ。「昔から憧れの世界。短期でもいいので、視野が広がる」。それでも今は佐藤との挑戦が最優先。「琢磨さんがやめるまではやる、と伝えている。インディ500はF1よりもすごいと思っている」と大舞台での優勝を夢見る。
インディ500決勝後、佐藤は「プレッシャーもかかる中でいつもと違う責任を果たさないといけない。初めてのことがたくさんある中で素晴らしい仕事をした」と、信頼する相棒をねぎらった。
【時事通信社】
〔写真説明〕RLLのメカニックの須藤翔太さん。今回のインディ500で佐藤琢磨のマシンのクルーチーフを務めた=24日、米インディアナ州インディアナポリス
2026年05月26日 14時42分