
A代表デビューから1年。DF陣では最年少、鈴木淳之介(コペンハーゲン)が、長く愛用する「相棒」とともに20日のチュニジア戦でW杯デビューを果たした。その相棒とは、日本のスポーツ用具メーカー「SVOLME(スボルメ)」のスパイクで、過去にW杯で着用した選手はいない。
2006年設立の同社は、アディダス、ナイキ、プーマが牙城を築く中、11年からスパイクの開発に着手。谷川洋二郎取締役は「大手メーカーとの隙間を縫う形で、日本人の足に合うスパイクをつくっている」と話す。
出会いは、鈴木淳が岐阜・帝京大可児高2年生の時という。同社は当時から、ウェア提供などでサッカー部をサポート。その際、将来性ある鈴木淳のプレーが谷川さんの目に止まった。「甲高、幅広」の特長が、鈴木淳の足にもフィット。なじみのいいカンガルー皮の素材も相まって、J1湘南でプロ入りしたのを機に、正式に用具契約を結んだ。
湘南では1年目が出場なし、翌年も5試合計89分の出場と苦しんだ。「その2年もサポートを続けたのが大きかったのかな」と谷川さん。鈴木淳はチュニジア戦後に「高校時代からお世話になり、ここまで一緒に歩んできたので感謝の気持ちでいっぱい」と笑った。
無名だった22歳と、従業員14人の新興メーカーの地道な歩みと野心は、重なる部分がある。谷川さんは「彼に負けないように成長していこうと思う。世界的なブランドになっていきたい」。カラフルなスパイクが並ぶ中、黒地に白のロゴという正統派のデザインがオールドファンの好感を誘う。
【時事通信社】
〔写真説明〕日本代表の鈴木淳が高校時代から愛用する「SVOLME」社の同モデルのスパイク=5月、東京都品川区
〔写真説明〕チュニジア戦の後半、ディフェンスする鈴木淳(左)=20日、メキシコ・モンテレイ
2026年06月23日 14時32分