
智弁和歌山は2―0の七回に1点を失い、さらに1死三塁のピンチ。そんな場面でも捕手の山田は冷静だった。「ここは何としても1点を取りにくるだろう」。2球目に相手が仕掛けてきたエンドランを外して三塁走者を挟殺。見事な読みで窮地を脱した。
社のエース岩井の前に自慢の強打は影を潜めたものの、球際の強さが随所で目立った。楠本、川原の二遊間を中心に好守を連発。無失策で投手陣をもり立てた。守備にあまり自信がないという楠本は「一つのアウトを集中して取れた」と誇らしげに振り返った。
昨秋は守備の乱れもあって和歌山大会の準々決勝で敗れ、選抜大会への道は早々に断たれた。それから、手で転がしたボールを捕球したり、ボールを使わずに下半身を鍛えたりするなど、ひたすら基礎を練習。地道な取り組みが実を結び、原田コーチは「出来過ぎなぐらい。よく守った」と目を細めた。
夏は2021年に全国制覇を遂げて以降、出場3大会で初戦敗退が続いていた。久々に勝利の校歌を響かせ、「夏に勝つ難しさは人一倍、分かっていた。一つ勝ててほっとしている」と山田。最初の関門を突破し、勢いは加速しそうだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕7回裏社1死三塁、エンドランの失敗で三塁走者の小倉(右)が挟まれてタッチアウト。左は智弁和歌山捕手の山田=11日、甲子園
2026年08月11日 18時08分