
3連覇に導いた小久保監督は、読書が趣味。「新聞の書評欄を見て、面白そうな本を買っている」。本から得た知識は、野球にも生きた。
シーズン開幕前、ディスカウント店「ドン・キホーテ」の創業者の著書に出合い、「幸運の最大化」「不運の最小化」という言葉を知った。「平等にやってくる幸運と不運は、行動によって大きくも小さくもできる」という考え方だ。
昨年は3連戦で2勝1敗なら満足していたが、「幸運の最大化」が頭にあった今季は、そうではなかった。2連勝した日の試合後は、決まって「次は3連勝を」と息巻いた。
投手起用こそ無理をしなかったが、攻めの采配は光った。周東に出していた送りバントのサインを「打ちそうだ」と感じて取り消すと、周東は2ランで応えた。日本ハム戦では同点の終盤で、一発があるレイエスを走者なしの場面で申告敬遠し「不運を最小化」した。
野手起用などを提案している村松野手チーフコーチも同じ本を読み、「乗っている時はどんどんいこう」と応じた。指揮官の決断の速さや柔軟性には「追い付けないくらい。自分も勉強させてもらっている」と尊敬のまなざしを送る。
日本一になった昨季から、さらに大局観と勝負勘に磨きがかかった。就任してから3年。成長を続ける指揮官はパの王座を譲らなかった。
【時事通信社】
〔写真説明〕パ・リーグ3連覇を果たし、ファンの歓声に応えるソフトバンクの小久保監督=17日、京セラドーム
2026年09月17日 22時24分