
この日の投球でも分かるように、阪神の西勇にはまだ現役を続けられる力がある。引退決断は、入団時に掲げた「いい状態でやめたい」という信条があったから。プロ最後の登板でも自分らしさを発揮し、3者連続三振を奪った。
精密な制球でストライクを重ねていく。一回は外角への変化球を軸に組み立て、先頭の中村奨を遊ゴロに。勝田と菊池のバットには空を切らせた。二回のマウンドにも上がり、坂倉を速球で空振り三振に仕留めたところで交代。仲間と抱き合い、スタンドからの大きな「西コール」に応えた。
通算2100投球回を超え、127個の白星。オリックスと阪神で長年にわたり先発陣の中心を担い続けられたのは、継続の力のおかげ。日課だった朝のランニングもそうだった。
若手の頃に発症した顔面神経まひや、昨年の右膝の故障など苦しさもあった。最後は「笑顔で野球を終わりたい」。その願いがかない、充実の表情で18年のプロ生活を締めくくった。
【時事通信社】
〔写真説明〕2回、先頭打者を三振に打ち取って降板し、声援に応える阪神先発の西勇=7日、甲子園
〔写真説明〕力投する阪神先発の西勇=7日、甲子園
〔写真説明〕2回、先頭打者を三振に打ち取って降板する際、藤川監督(左)と握手する阪神先発の西勇=7日、甲子園
2026年10月07日 20時20分