
普段のマスク越しの冷静な表情とは対照的だった。ソフトバンクの山本祐は三塁ベースに到達すると両拳を握り締め、小さくほえた。「気持ちが熱くなるものがあった」。5番起用に応え、大舞台で古巣のDeNAに同点打を浴びせるなど3打点。優秀選手に選ばれた。
2点を追う四回、それまで1安打に抑えられていた平良から初めてつくった好機。目の前で4番栗原が敬遠され、2死一、二塁で打席に。2球で追い込まれたが、1ボールを挟み、高めの速球を逆らわずにはじき返した。打球は右翼手のグラブをかすめるように抜け、三塁打に。続く柳田の安打で勝ち越しのホームを踏むと、六回にも犠飛を放って突き放した。
5月にトレードでDeNAから加入し、捕手として安定したリードと勝負強い打撃で小久保監督の信頼をつかんだ。2年前はけがで出られなかった日本シリーズ。王手をかけた一戦で自らを育ててくれたチームに強烈な「恩返し」を果たし、「横浜のファンにも熱い声援を送っていただけた。元気な姿を見せられて、それが一番うれしい」。激動の1年をさわやかな笑顔で締めくくった。
【時事通信社】
〔写真説明〕4回、同点の2点三塁打を放ち喜ぶソフトバンクの山本祐=28日、みずほPayPay
〔写真説明〕4回、同点の2点三塁打を放つソフトバンクの山本祐=28日、みずほPayPay
2026年10月28日 22時35分