震災15年、被災地に思い寄せ続け=両陛下、記憶継承を重視―25日から岩手・宮城へ



天皇、皇后両陛下と長女愛子さまは、東日本大震災の発生から15年を迎えた被災地の復興状況視察などのため、25~26日に岩手、宮城両県、4月6~7日に福島県を訪問される。次世代への震災の記憶継承を重視する両陛下は、愛子さまの同伴を希望の上で、現地に赴いて被災地の今に向き合う。

両陛下は皇太子夫妻時代に、被害が大きかった東北3県を3巡した。側近によると、天皇陛下の即位後、震災から10年の2021年はコロナ禍で3県の被災者との懇談がオンラインになったこともあり、両陛下は今回、現地の訪問を希望。3県とも初訪問となる愛子さまの同伴も望んだ。

今年2月の記者会見で、天皇陛下は「これからも、雅子と共に、被災地に心を寄せていきたい」と述べ、震災の経験と教訓を語り継ぐことの必要性にも言及した。

宮城県南三陸町の前町長佐藤仁さん(74)は、発生から間もない11年4月、津波で甚大な被害が出た同町に足を運び、避難所に身を寄せる被災者を見舞った上皇ご夫妻を町長として案内した。佐藤さんは「どん底だった被災者を笑顔にしてくれた存在だった」と振り返る。

同年8月には東京都内で開かれた水関連シンポジウムで、皇太子だった天皇陛下の前で被災状況を報告した。陛下からは予定になかった懇談の場でお見舞いの言葉を掛けられ、上皇ご夫妻が町を訪れた時の様子についても詳しく尋ねられた。

上皇ご夫妻は14年に南三陸町を再訪。代替わりを経て、天皇ご一家が今回、町を訪れることに、「皇室の方々の被災地に対する深い思い入れを感じる」と感謝の意を示す。

ご一家は同町で、佐藤さんが特別顧問を務める震災伝承館「南三陸311メモリアル」を視察する。同館からは津波で職員ら43人が亡くなった町の旧防災対策庁舎が見え、佐藤さんは震災遺構として保存が決まった経緯などを話す予定だ。

佐藤さんは、愛子さまが震災の記憶に触れることに「大きな意味がある」と述べ、「天皇陛下自らが、若い世代の愛子さまに記憶をつないでいくという思いを国民に示されるのではないか」と期待する。

【時事通信社】 〔写真説明〕避難所を訪れ、東日本大震災の被災者と懇談される天皇、皇后両陛下(当時・皇太子ご夫妻)=2011年6月4日、宮城県山元町 〔写真説明〕東日本大震災の被災者らとオンラインで懇談される天皇、皇后両陛下=2021年10月3日、宮城県石巻市 〔写真説明〕東日本大震災で被災した宮城県南三陸町を訪問し、佐藤仁町長(右端・当時)から説明を受けられる上皇ご夫妻(当時・天皇、皇后両陛下)=2011年4月27日

2026年03月24日 07時04分


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