皇位の安定継承「早く道筋を」=元宮内庁長官・羽毛田信吾さん―皇室典範改正で



皇室典範改正を巡り、2005~12年に宮内庁長官を務めた羽毛田信吾さん(84)が17日までに取材に応じ、象徴天皇制存続のため「安定的な皇位継承に早く道筋を付けてほしい」と語った。主な発言は次の通り。

皇室で唯一の若い男性皇族は悠仁さまという状況の下、女性皇族が結婚後も皇室に残ってお支えする制度はできたが、皇統の危機は解決していない。象徴天皇の活動が今後も続いていくため、安定的な皇位継承に早く道筋を付けてほしい。

現皇室典範は安定的な皇位継承と皇族数確保の観点から構造的欠陥があると言わざるを得ない。野田佳彦政権下の11年、皇室の将来の懸念を伝え、「女性宮家」創設が検討されたが実現しなかった。その後、女性皇族の結婚や皇族の逝去が相次ぎ、事態はより切迫している。

皇室に女性がいなくなれば女性・女系の選択肢は成り立たないし、悠仁さま結婚後に男子が生まれなければ、旧皇族の男系男子の子孫に皇統をつなぐとしても皇位継承の安定性や国民の理解の問題は残る。従って、国民の理解を得られる最善の選択肢を求めてできるだけ早く検討を始めるべきだと思う。

上皇さまは08年に体調を崩され、宮内庁長官だった私は記者会見で「皇統を巡るご憂慮」が一因と述べた。現に天皇の位にある者として、皇位継承が将来も安定的に続く見通しが立たないことに責任を感じ、悩まれていたことを率直に説明した。

11年の東日本大震災の際には、困難な立場にある人々に心を寄せ、被災地で身をもって示され、私は象徴天皇のあるべき姿だと確信した。歴代天皇の血筋を引くだけでなく、活動あってこそという象徴天皇の在り方は天皇陛下も引き継がれ、国民の理解と共感を得ている。皇室の存続のため、民意に沿った形で早急に議論が進むことを願う。

【時事通信社】 〔写真説明〕取材に応じる元宮内庁長官の羽毛田信吾さん=3日、東京都港区

2026年07月17日 14時23分


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