故ハメネイ師国葬で一気に通過=日本関係船、イラン指定ルート経由か―ホルムズ海峡危機、残り4隻



米国とイランの軍事衝突後、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上封鎖され、ペルシャ湾には当初、45隻の日本関係船舶が取り残された。海峡の管理を巡る米イランの激しい対立が続く中、日本関係船は7月に入り、計28隻が脱出し、残り4隻となった。イランの前最高指導者アリ・ハメネイ師の国葬行事が始まる期間を捉え、一気に海峡を通過したようだ。

国際海事機関(IMO)によると、海峡を脱出する航路は、2ルートが設定されている。イランが指定する北ルートと、オマーン側の南ルートだ。イランは各船舶に北ルートの通航を求めており、通航にはイランの許可が必要となる。南ルートを通過する船舶にはイランの攻撃を受けるリスクがある。

ただ、米国とイスラエルの軍事作戦で殺害されたハメネイ師の国葬行事が今月4日から始まると、イランによる北ルートの管理が緩まったという。海運関係者は「イランへの通航申請は必要なかったと聞いている」と明かす。

特に7日から9日には、日本関係船22隻が通過した。北ルートを通航したもようだ。海運大手幹部によると、6月下旬から、複数の日本関係船が海峡に近いドバイ沖で待機し、脱出の「準備」をしたという。

湾内に残る日本関係船は4隻(乗員約100人)だが、長期間の足止めでメンテナンスが必要になるなど船ごとに事情があるという。政府関係者は「出さないといけない船はいったん全て出せた」とする。

米イランの軍事衝突から約1カ月後の4月上旬、商船三井系の船が日本関係船として初めてホルムズ海峡を通過。その後、多くの船舶が海峡脱出に翻弄(ほんろう)されてきた。

足元では、海峡の通航を巡る米イランの対立が再び激化し、攻撃の応酬がエスカレート。トランプ米大統領は13日、イランに対する海上封鎖の再開を表明するなど、航行正常化は遠のく。船舶の位置情報を分析する渡邉英徳東大大学院教授は「湾内に入る船舶は限定的となる。原油タンカーは非常に慎重で、日によってゼロから数隻程度ではないか」と指摘している。

【時事通信社】 〔写真説明〕ホルムズ海峡近くに停泊する船舶=アラブ首長国連邦(UAE)東部沖(AFP時事)

2026年07月15日 07時48分


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