
【カトマンズ時事】ネパールと中国にまたがる渓谷地帯で発生した土石流災害で、ロイター通信は28日、ネパール側の死者が547人に増えたと報じた。中国側でも5人が死亡し、犠牲者は計550人を超えている。同日で発生3日目となる中、ネパールではこのほか外国人多数を含む1000人前後の行方が分かっておらず、救助当局は捜索を急いでいる。
現地で安否不明となった日本人観光客5人は、大阪市在住の夫婦と子供3人の一家とみられることが分かった。ネパール観光当局が公表した行方不明者リストには「ヤマモト」姓の「トシタカ」「カナコ」「カヨコ」「ハヤト」「リュウト」さんの名前が記されている。
一方、中国国営メディアは、発生場所のネパール中部ラスワ郡に隣接する中国チベット自治区で、28日午後時点で558人が行方不明だと報道。不明者は両国で1400人を超えるもようだ。土石流は数々の村を襲っており、被害は拡大する恐れがある。
ロイター通信は、赤十字当局者の話として、少なくとも9万3000人が深刻な被害を受け、支援を必要としていると伝えた。
行方不明の外国人の中で最多はインドで、報道によれば320人前後。米国務省は27日、米国人90人の行方が分からないと発表した。自国民3人が救出され、死者は把握していないと説明した。
ネパールメディアは27日、同国外務省が被災した外国人の捜索や救助を統括する「緊急即応チーム」を同日立ち上げ、情報収集を進めていると報じた。
AFPなどによると、ネパールのシャハ首相は27日、被害が甚大な中部ヌワコット郡を視察。「自宅を失った家族に速やかな支援を提供するよう」地元当局に指示した。中国の李強首相も同日、現地の救助状況を確認するためチベット自治区入り。チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世も「命を落としたすべての人々に祈りをささげる」と表明した。
【時事通信社】
〔写真説明〕27日、ネパール中部ヌワコット郡で、土石流の被害を受けた地域(EPA時事)
〔写真説明〕米Vantor社が公表したネパールのトリシュリ川の衛星写真。写真右は27日撮影。左は2023年10月撮影(AFP時事)
〔写真説明〕27日、土石流被害の大きかったネパール中部ヌワコット郡で、自宅があった場所に戻る人(EPA時事)
〔写真説明〕27日、土石流で甚大な被害が出たネパール中部ヌワコット郡を視察するシャハ首相(右から2人目)(AFP時事)
2026年08月28日 21時38分