
【シドニー時事】ニュージーランド(NZ)総選挙の投開票が11月7日に行われる。物価高騰が国民生活を圧迫する中、保守3党連立のラクソン政権が継続できるかどうかが焦点。多党化が進み、どの党も単独で過半数を取るのは難しく、情勢は混沌(こんとん)としている。
NZ議会は一院制で、基本定数は120。テレビ「1ニュース」の世論調査によると、中道右派の最大与党・国民党と、中道左派の最大野党・労働党が支持率28%で並ぶ。野党・緑の党が16%で続き、与党ACTは11%、同NZファーストは9%。中道勢力のオポチュニティー党が6%で、初の議席獲得をうかがう。
国民党は物価対策として、住宅購入支援や学生ローン返済の負担軽減などを公約。党首のラクソン首相は「新税を導入しない」と明言し、「経済成長で国民全体のパイを拡大する」と唱える。
これに対し、2023年の前回選挙で下野した労働党は、燃料税凍結や医療費の補助拡大を掲げ、財源確保のため富裕層増税を計画。ヒプキンス党首(前首相)は「現政権があと3年続くのは耐えられない」と訴える。
既成政党への不満を吸収しているのがオポチュニティー党だ。新たな土地税を財源に、最低所得保障として年1万9400NZドル(約170万円)の支給を公約する。ウォン党首は「左右両派の権力争いが国を衰退させた。われわれは課題解決を目指す」と話す。
NZは比例代表の得票で全体の議席配分が決まる小選挙区比例代表併用制を採用。小党が乱立しやすい。与党と左派の両陣営とも過半数を得られず、連立交渉でオポチュニティー党がキャスチングボートを握る展開も予想される。
【時事通信社】
〔写真説明〕ニュージーランドのラクソン首相=9月29日、ウェリントン(AFP時事)
〔写真説明〕ニュージーランドのヒプキンス労働党党首=2025年10月、ウェリントン(AFP時事)
2026年10月07日 07時05分