
【ハーグ時事】国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は9日、米国がICC本体を制裁対象に指定したことを受けて声明を発表し、「法の支配と国際法秩序の根幹に対する攻撃だ」と強く非難した。赤根智子所長は「重大犯罪の無数の被害者のため、法と証拠のみに基づき、独立性と公平性を保ちながら、引き続き使命を全面的に果たす」と表明した。
ICCは声明で、今回の制裁について「裁判所の活動を妨害し、職員や協力者を威嚇することを狙ったものだ」と批判。「歴史がこの瞬間を裁くだろう」と訴え、加盟する125カ国・地域に対し、活動継続に必要な支援を求めた。
その後、赤根氏はビデオメッセージを出し、制裁は「ICCを設立した主権国家に対する攻撃だ」と述べた。長年にわたり加害者の責任追及を待ち続けてきた重大犯罪の被害者にも影響が及ぶと強調した。
その上で、国際社会は「力が正義となる世界」と「法の支配に基づく未来」のどちらを選ぶのかという岐路に立っていると指摘。加盟国を含め、われわれ全員には国際法秩序を守る法的・道義的義務があるとして、具体的な行動を呼び掛けた。
【時事通信社】
〔写真説明〕米国が国際刑事裁判所(ICC)本体を制裁対象に指定したことを受けて、声明を発表する赤根智子所長(ICCのユーチューブより)
2026年10月10日 14時53分