【ニューヨーク時事】ミャンマー担当のブルゲナー国連事務総長特使は3日、オンラインで記者会見し、国軍による抗議デモ弾圧が強化されている同国で、3日の死者が38人に上ったと明らかにした。2月のクーデター以降、1日の犠牲者数としては最多。特使はこれまでに死者が計50人を超え、「多数」が負傷したと非難した。
専門家の分析によると、現地の映像から、市民を排除している治安部隊は9ミリ口径の短機関銃のような武器を使用している。また、約1200人が拘束されたが、その家族の多くは拘束者の所在を把握していないという。特使は「この状況を阻止するためにあらゆる手段が必要だ」と述べ、国際社会に結束を促した。
特使はミャンマー国軍とも接触している。国連安保理や加盟国が強力な措置を取る可能性を警告したのに対し、国軍側は「制裁に慣れているし、過去に科された時は切り抜けた」と反発。国際社会での孤立については、「数少ない友人と協力することを学ばなければならない」と応じたという。
【時事通信社】
〔写真説明〕3日、ミャンマー最大都市ヤンゴンで、デモ隊排除に当たる治安部隊(AFP時事)
2021年03月04日 09時04分