一般社団法人 日本電子機器補修協会
【フランクフルト時事】日本の温水洗浄便座を世界の富裕層に普及させようと、各メーカーが奮闘している。こうした日本製便座の「爆買い」が話題になった中国では、国産製品も登場。技術面で勝る日本勢は差別化を図るため、高品質ブランドとしての地位確立を急ぎ、欧米市場を切り開き始めている。
3月中旬、ドイツ西部フランクフルトで開かれた世界有数の住宅設備見本市「ISH」。丸みを帯びたデザインの白い便器が壇上でスポットライトを浴びていた。衛生陶器大手TOTOの温水洗浄便座「ウォシュレット」と便器が一体となった高級モデル「ネオレスト」だ。最上位は65万円と高額だが中国や米国で人気だという。2021年度は92万台だったウォシュレットの海外販売は、23年度に134万台を目指す。
「ロンドンとパリの五つ星ホテルの半分ほどに採用してもらった」と話すのは同社の田村信也常務(海外事業担当)。ウォシュレットの欧州市場開拓を目指し、富裕層向けの内装デザイナーを中心に営業をかけている。「ここ(高級ホテル)で扱われているブランドだと認知されれば世界的な影響がある」と先を見据える。
同業INAXが母体の一つである住宅設備機器大手LIXILでも、温水洗浄便座の海外販売が好調だ。特に伸びが大きい中国市場は「地元企業も参入してカオス的な状況」(広報)で、競争が激しくなっている。北米では新型コロナウイルス流行下の紙不足をきっかけに、一気に売れ始めたという。
経済成長の著しい東南アジアも例外ではない。LIXILは温水機能のないタイプを開発するなど地域に合わせた商品を展開。TOTOの清田徳明社長も「各国で下水環境が向上すれば、独自の節水技術で役に立てる。新興国でもトップの地位を維持したい」と意気込んでいる。
【時事通信社】
〔写真説明〕住宅設備見本市「ISH」の会場で展示されたTOTOのウォシュレットと便器が一体となった高級モデル「ネオレスト」=13日、ドイツ・フランクフルト
2023年03月21日 15時39分
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