
鉄鋼や造船、総合重工などの労働組合で構成する基幹労連は4日、2026年春闘で基本給を底上げするベースアップ(ベア)として「月額1万5000円」の賃上げを求める統一要求案を発表した。過去最高となった前年と同水準となる。
この日は機械や金属の中小企業労組を中心とする「ものづくり産業労働組合(JAM)」、繊維、流通などの労組で構成するUAゼンセンもそれぞれ要求方針案を公表。物価高などを背景に、高水準の要求表明が相次いだ。
基幹労連は同日、仙台市で討論集会を開催した。津村正男中央執行委員長は「人手不足と、物価上昇による実質賃金のマイナスが継続している」と述べ、「人への投資」の必要性を訴えた。
基幹労連は従来、2年分の要求額を一括して決めて賃上げ交渉を行ってきたが、不透明な経済情勢を踏まえ、24年春闘から単年で要求。津村氏は26年と27年も単年で取り組む方針を示した。
JAMはベアの要求水準を過去最高の「月額1万7000円以上」に設定。UAゼンセンは、連合の目標を上回る6%の賃上げを要求する。
〔写真説明〕基幹労連の看板
2025年12月04日 19時01分