万博レガシーで観光振興を=関西活性化へ具体策検討―関経連会長



関西経済連合会の松本正義会長はインタビューに応じ、大阪・関西万博の成果を踏まえ、「レガシー(遺産)に関する議論を具体的に進める」と表明した。半年間の万博で「関西の知名度が上がった」とみており、関西経済の活性化に向け、訪日外国人の需要を観光産業に結び付ける方策を検討する。

松本氏は「世界に冠たる大きな産業が関西にはない」と指摘。地域経済を支える新たな産業の候補として観光を挙げた。大阪、京都、神戸といった近畿の主要都市圏内に限らず、福井や三重などを含めた広域で、観光産業による発展を促す考えで、国や自治体、経済界、専門家を交えた組織づくりを提案する。

一方、日中関係の悪化について、長期化に懸念を示した。関西は他の地域に比べて中国との貿易の割合が高く、中国人観光客も多いと説明。経済への打撃は「頭の痛い問題だ」と述べた。松本氏ら関西財界代表団は2024年11月に中国・北京を訪問するなど、対中関係を重視した民間外交を行ってきた。その経験を生かし、「培ってきたパイプを細くしないよう、工夫しながら関係をつくるのがわれわれのできることだ」と語った。

〔写真説明〕インタビューに応じる関西経済連合会の松本正義会長=大阪市北区

2025年12月29日 07時03分


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