
【ニューヨーク時事】選挙やスポーツなどさまざまな事象の結果を予想して取引する「予測市場」で、米国が次にキューバやコロンビアなどを攻撃するかどうかを巡る賭けが盛り上がっている。予測市場は2024年の米大統領選の結果を的中させたことで存在感を増したが、紛争をテーマとした取引の広がりには倫理上の懸念もくすぶる。
代表的な賭けサイトの「ポリマーケット」では、トランプ米政権によるベネズエラ攻撃を受け、新たにキューバとコロンビアに対する軍事作戦が賭けの対象に加わった。利用者は「イエス」か「ノー」を選んで賭け金を投入。当たれば報酬を受け取れる。
イエスとノーの割合などに応じて事象の「確率」が変化する仕組みで、数値は金融市場や政界でも注目の的だ。米時間9日午後の時点で、年内のキューバとコロンビアへの攻撃確率はそれぞれ26%と12%だった。
他にも米国によるグリーンランド獲得や、イランの最高指導者ハメネイ師の失脚といった地政学的な緊張を伴う事象が扱われている。
一方、インサイダー取引が疑われる事例も起きている。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、「謎のトレーダー」がベネズエラのマドゥロ大統領退陣に賭け、昨年12月27日から今年1月2日までに日本円で計約540万円を投入。3日未明にマドゥロ氏が拘束されたため、12倍に上る利益を手にした。攻撃の情報を事前に知っていた可能性がある。
米議会では、政府関係者が機密情報に基づいて予測市場で取引することを禁じる法律制定を求める声も出ている。
〔写真説明〕トランプ米大統領(AFP時事)
2026年01月12日 16時13分