高圧電力の販売活性化=「e-メタン」コスト課題―加藤西部ガス社長



西部ガスホールディングスの加藤卓二社長は18日までに時事通信のインタビューに応じた。九州で半導体産業の集積などに伴う需要増が見込まれる高圧電力について、「販売を活性化させたい」と述べた。3月には九州電力との共同出資による液化天然ガス(LNG)火力発電所「ひびき発電所」(北九州市)が稼働予定で、新電力への卸販売を含めて電力供給を強化する。

西部ガスは2027年度までに電力事業などの営業利益を現在の6倍に増やす計画。家庭向けの低圧電力は堅調に伸びており、コスト競争力のあるひびき発電所の稼働を機に新電力への卸販売を強化する。加藤氏は、九電が新電力の調達不足を補う常時バックアップを行わない方針を示したことなどから、「万全な調達が難しい会社は、西部ガスの電気を買ってくれるだろう」と期待した。

一方、50年に温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す脱炭素戦略については、「天然ガスの利活用でまずは低炭素化を進める」と表明。増設するLNG貯蔵施設「ひびきLNG基地」3号タンクの運用に関し「将来的に(水素と二酸化炭素から作る)合成メタン(e―メタン)をタンクにためて送り出すことで、ある程度の脱炭素化は完成する」と説明した。

ただ、e―メタンは現状、「原価が都市ガスの5倍」と指摘し、「今のままだと供給は難しい。国は利差支援をどうするか考えてほしい」と強調。導入に向けては国の支援が必要だと語った。

〔写真説明〕インタビューに応じる西部ガスホールディングス(HD)の加藤卓二社長=2025年12月、福岡市博多区

2026年01月19日 07時10分


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