G20、共同声明出さず=中東情勢「早期沈静化」訴え続出―財務相会議閉幕



【ワシントン時事】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が16日、米ワシントンで閉幕した。米イスラエルとイランの紛争で緊迫する中東情勢やそれに伴う原油価格の高騰が世界経済、金融市場に与える影響が中心議題。紛争当事国の米国が議長を務めた。各国から懸念の声や早期の沈静化を訴える意見が相次いだが、共同声明は出さなかった。米国は終了後の議長国記者会見も見送った。

紛争開始後、G20財務相会議が開かれるのは初めて。日本からは片山さつき財務相と植田和男日銀総裁が出席した。

終了後に会見した片山氏によると、米国を直接批判する声はなかった。ただ、「ホルムズ海峡の航行の自由と安全の確保、インフラの保全が世界経済に極めて重要」などとして、一刻も早い沈静化を訴える国が続出。片山氏は「それが米国に対するメッセージではないか」と指摘した。

このほか会議では、片山氏から、原油輸入の多くを中東に依存するアジア各国に日本政府が金融支援を行う方針を説明。その一環として、国際協力銀行(JBIC)に最大6000億円規模の出融資の枠組みを設けることを表明した。片山氏は「何もしなければロシアに石油の輸出追加を頼むアジア各国が出てくる」と主張した。

議長のベセント米財務長官は対イラン金融制裁への協力を呼び掛けた。これに異論は出ず、イランの攻撃で被害を受けた周辺国からは制裁の徹底を求める声が上がったという。

会議ではまた、中東情勢の悪化が食料生産に及ぼす影響なども話し合った。参加国である中国の過剰生産能力の問題を念頭に、経常収支の不均衡についても意見が交わされた。

昨年の議長国の南アフリカは会議を欠席した。米メディアによると、同国との関係が悪化する米国が参加を承認しなかったため。

〔写真説明〕記者会見する片山さつき財務相(左)と植田和男日銀総裁=16日、米ワシントン

2026年04月17日 11時25分


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