
米ブラウン大学ワトソン研究所は27日、米国がイランへ軍事攻撃を開始した2月末以降、米国民がガソリンとディーゼルの燃料費だけで485億ドル(約7兆7000億円)を超える追加負担を強いられたとする調査結果を明らかにした。1世帯当たりでは約370ドル(約5万9000円)に相当するという。
原油輸送の要衝である中東ホルムズ海峡が事実上封鎖された状態が続く中、エネルギー価格は上昇。輸送コスト増加に伴い、食料品や航空運賃までさまざまな商品価格が押し上げられた。イラン紛争前に1バレル=60ドル台半ばで推移していた原油の国際指標である米国産標準油種WTIは3月に一時119ドルまで急騰した。
エネルギー価格高騰が11月の中間選挙でトランプ政権に逆風となるのは必至だ。同研究所の調べによると、世帯別の追加負担が最も多いのは南部アラバマ州。西部のワイオミング州とユタ州が続き、これら上位州は与党共和党が地盤とする「赤い州」だ。
米国は先進7カ国(G7)諸国の中で価格上昇率が最も急激とされる。同研究所の集計によれば、ガソリン価格は27日時点で紛争前に比べ49.5%上昇し、1ガロン=4.459ドルに達した。ディーゼルも52.0%急騰し、1ガロン=5.579ドルとなった。
〔写真説明〕米国のガソリンスタンドの価格看板=5月22日、ワシントン(EPA時事)
2026年05月28日 07時27分