日米、円買い協調介入か=28年ぶり、円安阻止へ異例の連携



7月31日のニューヨーク外国為替市場で、円相場が一時1ドル=157円台前半に大幅上昇した。前日には政府・日銀が円買い・ドル売り介入を実施。その後乱高下が続く中、米通貨当局も介入に加わったとの見方が出ている。日米当局による円買いの協調介入は、日本の金融危機のアジア通貨危機への波及が警戒されていた1998年6月以来、約28年ぶり。円安・ドル高阻止へ、日米が異例の連携を強めている。

政府・日銀は7月30日に約3カ月ぶりの介入を実施。米当局も金融機関に為替相場の水準を照会するレートチェックを行い、162円台後半から157円台に5円近く円相場は上昇した。その後は160円超に戻り、断続的な急騰とじり安を繰り返す荒っぽい展開が続いた末、31日のニューヨーク市場で再び157円台に上昇した。

米当局関係者は同日、取材に対し米財務省が円相場に介入する可能性を複数の金融機関に伝えたと明かした。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、同省がユーロを売って円を買う介入を実施したと報道。ロイター通信は、閣議中に撮影されたベセント財務長官のメモ帳に、50億~100億ドル(約7900億~1兆6000億円)の円買いを示唆する記載があったと報じた。

一方、日本政府関係者は8月1日、「タイミングを見て対応している」と述べ、政府・日銀による断続的な介入を示唆。7月30日の介入は6兆円超と推計されるが、連日の介入でさらに膨らみそうだ。

日米協調に関し、ニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは「米政府には円安や日本の金利上昇から米金利上昇への波及を止めるという動機がある」と指摘。三井住友銀行の鈴木浩史チーフ・為替ストラテジストは、協調介入なら「いったん円安に進みにくくなったのは間違いない」と話し、155円前後まで円高に振れる可能性があるとの見方を示した。

〔写真説明〕1ドル=157円台の円相場を示すモニター=1日午前、東京都港区の外為どっとコム 〔写真説明〕ベセント米財務長官(左)と片山さつき財務相 〔写真説明〕7月31日、ワシントン近郊のキャンプデービッド山荘での閣議中、撮影されたベセント米財務長官のメモ帳。「やること」の文字の下に「日本円を購入。50億~100億ドル」と記されている(ロイター時事)

2026年08月01日 23時08分


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