「香り」で社員の一体感醸成=統一イメージ定着、業務効率向上も



企業グループの一体感づくりや理念の浸透に、香りを活用する動きが広がっている。五感のうち直感的な刺激で印象に残りやすいとされる嗅覚の力を借り、統一的な企業イメージの定着と、心地よい職場空間を両立させるのが狙いだ。香りの効果で業務効率の向上も期待されている。

三菱UFJフィナンシャル・グループは、快適な職場作りとブランド戦略を兼ね、グループを象徴する香り「MUFGフレグランス」を選定した。選ばれたのは森林を思わせる爽やかな香り。最終候補の三つから、社員や顧客の投票で決まった。10月ごろから東京・丸の内の本店ビル応接スペースなどで使うほか、支店での利用も検討する。

三菱UFJ銀行総務部の菊地亮太次長は「投票者の9割が好意的だった」と手応えを示す。2030年にはグループの銀行や信託銀行、証券が入る新本館ビルが完成予定。一体感醸成に向け、フレグランス作りでも各社担当者が協議を重ねた。

NECは自社開発の生成AI(人工知能)を駆使。従業員の行動基準や執務エリアの画像などを学習後にAIが提案した香りに調香師が手を加え、5種類のアロマを作った。デスクに置き、資料作成などその日の業務内容に合わせて使い分けることで、業務効率向上が期待できるという。

利用した従業員へのアンケートでは、約半数が実際に業務効率が「向上した」と回答した。これを踏まえ、NECは製造や運輸などの企業向けにオリジナルの香りの開発・販売を考えている。

このほかにも、日用品メーカーのエステーは、香りによる健康経営支援を成長分野の一つに設定。自治体や企業向けに、オリジナルのアロマオイルなどを開発する事業を本格化させている。

〔写真説明〕三菱UFJフィナンシャル・グループが行った、グループを象徴する香りを選ぶ投票ボード(同社提供)(一部画像処理しています) 〔写真説明〕NECが生成AI(人工知能)などを活用して開発したアロマ=8月19日、東京都港区

2026年09月21日 07時10分


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