NZ、クック諸島へ締め付け強化=対中接近に不信、援助停止延長



【シドニー時事】ニュージーランド(NZ)政府が、外交・防衛を長年支援してきた南太平洋の島国クック諸島に対し、資金援助の停止を延長することを決めた。クック諸島が海底資源開発で中国に接近していることに不信感を募らせ、締め付けを強化した。クック諸島側は中国との資源開発協力を前進させており、NZとの関係修復は見通せない状況だ。

クック諸島周辺の海底には、電気自動車(EV)部品などに利用されるコバルトやニッケルが埋蔵されているとみられ、クック諸島と中国は2月に資源開発協力で合意した。しかし、NZはクック諸島から事前に相談がなかったと強く反発し、6月に1820万NZドル(約16億円)の資金援助停止を決めた。

その後も納得のいく説明がなかったとして、NZのピーターズ外相は10月中旬、2年分の資金援助計2980万NZドル(約27億円)を停止するとクック諸島のブラウン首相に書簡で伝えた。NZ外務省報道官は「援助を再開するには、懸案を解決して信頼を回復することが必要だ」と主張した。

一方、クック諸島は11月前半に中国の海洋調査船の寄港を受け入れ、ラロトンガ島周辺で共同調査を行った。ブラウン氏は地元メディアに「NZとは誠意をもって対話する」としつつ、「威圧的なやり方はうまくいかない」と援助停止に不快感を示した。NZからの援助は福祉や教育などに使う予定だったが、予備費で穴埋めする方針だ。

〔写真説明〕ニュージーランドのピーターズ外相=10月29日、ストックホルム(EPA時事) 〔写真説明〕南太平洋の島国クック諸島のブラウン首相=6月9日、フランス南部ニース(AFP時事)

2025年11月30日 19時03分


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