米国・イスラエルがイランへの軍事作戦を続ける中、高市早苗首相とトランプ米大統領が2回目の会談に臨んだ。焦点だったホルムズ海峡の安全確保を巡り、トランプ氏は日本の貢献を求めたが、公開の場で自衛隊派遣を迫ることはなかった。日本側が恐れたシナリオは回避したものの、同盟国への具体的な支援策を示す必要性は変わらない。
会談は冒頭30分ほどが公開された。首相は「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルド(大統領)だけだ」と手放しで称賛。トランプ氏は北大西洋条約機構(NATO)と比較して日本のイラン対応を評価するなど、配慮を示した。気に入らない相手を激しくののしるトランプ節は影を潜めた。
中国が東・南シナ海で覇権主義的行動や日本への経済的威圧を強めており、日本にとって唯一の同盟国である米国の抑止力は不可欠だ。日本側が求めた、トランプ政権をインド太平洋地域に関与させ続けるという成果も一定程度得られた。日米首脳は、緊密に連携して中国に対応する方針や「自由で開かれたインド太平洋」構想の推進などを確認した。
ただ、ディール(取引)を重視するトランプ氏が日本への見返りを求める姿勢に変化はないとみられる。イラン対応でも発言が二転三転しており、日本への不満が突如噴出する懸念は消えない。
首相は昨年10月のトランプ氏との初会談で「同盟の新たな黄金時代を共につくり上げたい」と唱えたが、戦火が続く中東への艦船派遣は、国内法や世論を踏まえると容易ではない。トランプ氏が求める「貢献」への回答が日米同盟の今後を占うことになる。
2026年03月20日 19時02分
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