観光施設などで、住民以外の料金を住民より高く設定する「二重価格」のガイドライン策定に向け、観光庁が有識者検討会を立ち上げる方針であることが19日、分かった。インバウンド(訪日客)の増加に伴い、各地で二重価格導入の動きが相次いでいる。検討会では自治体の参考となるよう、先行事例から得られた留意点を整理。観光庁は2026年度にもガイドラインを策定する。
二重価格には、観光施設や公共交通機関の維持管理費を確保したり、オーバーツーリズム(観光公害)対策を講じたりする狙いがある。京都市は今年2月、市中心部の市営バス運賃に導入する方針を表明。兵庫県姫路市は3月、世界遺産・姫路城の入城料について、市民は1000円としつつ、市民以外を2500円に引き上げた。
ただ、価格差を設ければ、負担が重くなる利用者から反発を招く可能性もある。二重価格を導入する目的への理解を得られるかどうかが重要となる。
観光庁はガイドラインで、国内外の先行事例を紹介しつつ、こうした注意点を指摘したい考え。検討会で論点を詰めた上で、「国としての統一見解」(同庁幹部)を示すことを目指す。
政府が月内に閣議決定する予定の次期観光立国推進基本計画では、二重価格について「持続可能な観光の実現を図るため、公的施設などの料金設定に関するガイドラインの策定を検討する」と明記する方針。閣議決定を受け、観光庁は4月以降、策定作業を本格化させる。
【時事通信社】
2026年03月20日 07時40分
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