宇宙航空研究開発機構(JAXA)は18日、昨年4月から通信が途絶えていた金星探査機「あかつき」の運用を終了したと発表した。打ち上げから15年以上経過し、設計寿命(4年半)を大幅に過ぎていた。
あかつきは2010年5月、H2Aロケット17号機で打ち上げられた。同12月に金星周回軌道に投入される計画だったが、メインエンジンが破損するなどして失敗。5年後の再挑戦で成功し、日本で初めて地球以外の惑星を周回する探査機となった。
15年12月の軌道投入後は、通信が途絶えるまで8年以上にわたり、気象や大気の動きなどを観測。自転と同じ向きに秒速100メートルの超高速で吹く風「スーパーローテーション」が生成・維持される仕組みを解明するなど、さまざまな科学的成果を挙げた。
〔写真説明〕宇宙航空研究開発機構(JAXA)のロゴマーク
2025年09月18日 15時54分