
「原発運営事業者としての適格性をも疑われる」。再稼働を目指す中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)で、耐震性の判断に関わるデータを意図的に選定するなどしていたことを受け、名古屋市内で5日に会見し謝罪した同社の林欣吾社長は、厳しい表情で危機感をにじませた。
同社によると、原子力規制委員会から基準地震動の策定根拠を示すよう求められる中、担当部署など十数人への聞き取り調査を経て公表した。豊田哲也原子力本部長は「地震動を小さめにしたいという意図があっただろうと思う」と述べ、林社長は「非常に重大な事案だと判断した」とする一方で、背景などについては第三者委員会による調査結果を待つ考えを示した。
浜岡原発を巡っては、工事代金の未精算などが発覚して原子力本部長だった副社長が昨年11月に引責辞任したばかり。林社長は「原子力部門の解体的な再構築を視野に入れ、覚悟を持って取り組んでいきたい」としたが、再稼働の見通しについては「再稼働できるか、いつできるのかを述べる段階にはない」と話した。
〔写真説明〕険しい表情で記者会見に臨む中部電力の林欣吾社長(左)ら=5日、名古屋市
2026年01月05日 21時55分