東京都杉並区で住宅明け渡しの強制執行手続き中の執行官ら2人が刺され、保証会社社員小栗寿晃さん(61)が死亡した事件で、逮捕された職業不詳山本宏容疑者(40)が昨年7月時点で約40万円の家賃を滞納していたことが17日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁捜査1課は同日、殺人や殺人未遂容疑などで同容疑者を送検した。同容疑者が「たまたま目に入った2人を刺した」と供述していることも判明し、家賃滞納による退去命令を受けたことで自暴自棄になったとみて、同課が詳しい状況を調べている。
捜査関係者によると、同課が保証会社に確認したところ、同容疑者は昨年7月時点で約40万円の家賃を滞納していた。同8月にはアパートの大家が退去と支払いを求めて同容疑者を提訴。家賃は月5万5000円で、訴状では約11カ月分を滞納していたとされる。
昨年10月に大家の訴えが認められ、その約2カ月後には執行官らが退去日の通告のためアパートを訪問。ただ、同容疑者が応対しなかったため、書面で通告したという。
同課は16日、同容疑者宅の捜索と現場検証を実施。室内から大半が使用済みのカセットコンロ用ガスボンベ約30本や点火棒、手帳類を押収した。部屋のあるアパート2階の外廊下には、同容疑者が執行官らに差し出したとみられる段ボールの残骸が残され、中にはガスボンベ3本や着火剤、ねじ、塩素系洗剤などが入っていたとみられることも分かった。
2026年01月17日 13時57分
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