
2023年12月から販売されているアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の安全性について、全国の医療機関で投与を受けた患者2672人を調査したところ、多くの患者で副作用は軽症にとどまり、9割以上が治療を継続できたことが分かった。東京都健康長寿医療センターなどの研究チームが24日までに中間結果を発表した。論文は認知症分野の国際専門誌に掲載された。
レカネマブは脳内に蓄積するたんぱく質「アミロイドβ(ベータ)」を除去し、病気の進行を遅らせることを目指す抗体薬。製造販売の承認時に、全患者の治療状況を調査することが条件となっていた。開発元の製薬大手エーザイが昨年7月上旬までに収集した、治療開始から28週間の状況を研究チームが分析した。
その結果、患者の平均年齢は76歳で、日常生活に大きな支障はないものの、記憶力などが低下する軽度認知障害(MCI)が約6割を占めた。主な副作用である脳のむくみや微少な出血は7.1%に認められたが、大半は無症状で、重篤例は0.1%にとどまった。
発熱や頭痛などは17.0%にみられたが、多くは初回の点滴後に発生し、数日以内に改善。28週時点の治療中止率は7.3%だった。
研究チームの岩田淳副院長は「実際の臨床でも安全性が確認された」と指摘。今後も最長3年間の追跡調査を行い、有効性などを検証する。
〔写真説明〕アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」(商品名・レケンビ)(エーザイ提供)
2026年03月24日 20時34分