
2017年にJR東海の男性社員=当時(22)=が自殺したのは、長時間労働や上司のパワハラなどが原因だとして、福岡県に住む父親(58)が労災の不認定処分取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が24日、福岡高裁であった。松田典浩裁判長は、請求を棄却した一審福岡地裁判決を取り消し、労災と認定した。
松田裁判長は、会社側が自主参加だと主張している社内活動「チャレンジ東海」について、約9割の社員が参加するなど「業務との一体性が認められる」とし、時間外労働に含まれると判断。その上で、死亡前の半年間で、男性の時間外労働時間が100時間を超えた月もあったと認定した。
また、上司が残業時間を申告した男性に対し、職場のパソコンの稼働時間と整合させるよう注意したことは「残業時間のごまかしを強いるに等しい。パワハラに当たる」と指摘。業務と自殺の因果関係を認めた。
一審判決によると、男性は16年に同社に入社。米原電力所(滋賀県)で勤務していたが、翌17年に精神障害を発症し、同8月に自殺した。父親は18年に労災申請したが、彦根労働基準監督署が認定しなかった。
〔写真説明〕福岡高裁=福岡市中央区
2026年04月24日 18時32分