「厳しくも温かいまなざし」=佐藤愛子さんを悼む声



重厚な大河小説から老いをつづった切れ味鋭いエッセーまで幅広い作品を残し、102歳で亡くなった小説家の佐藤愛子さん。訃報を受けてゆかりのあった人たちからは悼む声が相次いだ。

ベストセラーになった2016年のエッセー集「九十歳。何がめでたい」は24年に映画化された。主演を務めた俳優の草笛光子さん(92)はコメントで「『あなたが、私を演じるのも悪くはないわね』と言ってくださってうれしかった。私もまもなくそちらに行きますので、たくさんおしゃべりして、愚痴も言いたい放題、時間を忘れて笑いあいましょう」とつづった。

約50歳の年齢差を超え、20年に往復書簡集を刊行したエッセイストの小島慶子さんは「書くことへの真摯(しんし)な気持ちと、世の中の出来事への厳しくも温かいまなざしは、90歳を超えてもすがすがしく、だからこそ多くの方に愛された」とコメントした。

家族問題評論家の宮本まき子さんは「あの世代の女性であそこまではっきりと男社会に物を言う人は珍しかった」と指摘。夫の残した多大な借金を返済したことに触れて「女性の悲しみに逃げずに理不尽さと闘った。すっくと立ち続ける潔さが、男性読者も引きつけた」と話した。

〔写真説明〕インタビュー取材に応じる小説家の佐藤愛子さん=2016年、東京都世田谷区

2026年05月15日 20時37分


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