将来の夢、掲げた「世界一」=小中の恩師「太陽のよう」「感謝と謙虚」―勉強も手を抜かず・GK鈴木彩艶選手



小学校の卒業アルバムに「世界一のゴールキーパー」と将来の目標を書いた少年が、夢の舞台に立っている。サッカーのワールドカップ(W杯)のオランダ戦で好セーブを連発し、21日(日本時間)のチュニジア戦でも活躍が期待されるGK鈴木彩艶選手(23)。その原点を小中学校の恩師が語った。

さいたま市立大東小学校6年の時の担任だった小坂浩士さん(47)は「常に笑顔で前向き。周りに自然と人が集まる太陽のような存在だった」と振り返る。

印象深いのは校内サッカー大会での姿だ。最後尾から「ドンマイ」「ナイス」と声を張り上げ、仲間を励まし続けた。ミスを責めず、運動が苦手な子にも寄り添った。クラスは2位に終わったが、クラスメートの応援の素晴らしさを強調し、卒業アルバムで「銀は金より上」と仲間をたたえた。

ガーナ人の父を持ち、恵まれた体格でひときわ目立つ存在だったという鈴木選手。「『感謝と謙虚さを大事にしたい』と常に口にしていた」と語るのは、さいたま市立木崎中学校2、3年時の担任だった桜井雄大さん(34)。性格は「誠実そのもの」だったという。

浦和レッズの下部組織にいた中学時代、海外遠征などで年2~3カ月は授業を欠席した。しかし、遠征先での自習のため、各教科の教員に「何をしておけばいいか」「試験範囲は」と確認し、学校に戻るとすぐに課題を提出。帰国翌日に定期試験を受けたこともあり、成績は平均を維持した。

勉強にも手を抜かない姿勢は、将来を見据えたものだった。「けがはつきもの。何かあった時のためにサッカー以外もちゃんとやっておくのは大事」と、主体的に取り組んでいたという。

クラスの中心的存在で、リーダーシップも際立っていた。生徒同士のもめ事があれば率先して仲裁し、悪ふざけが過ぎる生徒を注意することもあった。桜井さんは当時、教員になって間がなく、「こちらが学ぶことも多かった。遠征でいない時、『彩艶、いてくれ』と思った」と話す。

小坂さんは「世界一のキーパーになるという夢をかなえてほしい。彩艶らしく前向きにチームを盛り上げて」と期待を寄せる。桜井さんも「ずっと真摯(しんし)な姿を見てきた。プレーで日本中を沸かせてほしい」とエールを送った。

〔写真説明〕鈴木彩艶選手の小学校卒業アルバムには、将来の夢は「世界一のゴールキーパー」と書かれていた 〔写真説明〕小学校の卒業アルバムに納められた鈴木彩艶選手の作文 〔写真説明〕小学校時代の鈴木彩艶選手の担任、小坂浩士さん=3月11日、さいたま市 〔写真説明〕中学を卒業し記念撮影するサッカー日本代表の鈴木彩艶選手(右)と桜井雄大さん=2018年3月(桜井さん提供) 〔写真説明〕中学2年の鈴木彩艶選手=2016年8月(桜井雄大さん提供)

2026年06月20日 14時43分


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