警察犬の初級検定に挑戦=「フサフサ号」、入所11カ月―第一関門突破なるか・警視庁



警察犬になるため、約11カ月にわたって警視庁鑑識課の新米ハンドラー立石彩水巡査長(31)と共に訓練に励んできたジャーマンシェパードの「フサフサ号(愛称モニ)」が初級検定に挑んだ。訓練の成果をうまく発揮し第一関門を突破できるのか。幹部や先輩係員らがその一挙一動を見守った。

5月下旬、どんよりとした雲に覆われ、時折小雨がぱらつく中、スーツ姿の幹部らが続々と東京都東大和市の警察犬訓練所に集まった。普段の和気あいあいとした雰囲気とは異なり、緊張感が漂う。

モニが挑戦するのは、ハンドラーの指示に従う「服従」と、遺留品のにおいから犯人の逃走経路を割り出す「足跡追及」の2種目。管理官以下9人がそれぞれ複数のチェック項目に沿って100点満点で採点し、一定の基準に達したら合格だ。

最初に行われた服従では、立石巡査長の「伏せ」「待て」「よーし来い!」などの号令に合わせ、完璧な動きを披露したモニ。投げたダンベルをくわえて戻ってくる項目は、当日朝の訓練では成功しなかったのに、本番は難なくこなし、周囲を驚かせた。指導役のベテラン流茂紀警部補(55)は「今までで一番のでき。息がぴったりと合った。訓練の成果ですね」と笑顔を見せた。

続く足跡追及でも、立石巡査長が歩いた数十メートルを曲がり角を含めて正確に追跡するなど順調な滑り出しを見せた。ところが、後半に差し掛かると鼻が地面から離れ、ペースも急加速。何とかゴールまでたどり着いたが、途中で左右に大きくそれるなど精彩を欠いた。

それでも、採点の結果は2種目とも合格。ただ、訓練当初からモニが得意とする足跡追及での失敗に、立石巡査長は悔しさをにじませる。「モニの集中力が切れた時の対処法が分からなかった。合格はいただけたが、上級検定に向けて反省点がたくさんある」と肩を落とした。

流警部補は、モニが雨上がりのぬれた芝に鼻を付けるのを嫌がったのではないかと分析。「今後は雨の中で訓練する機会も作りたい」と話した。

ほろ苦さを残しつつも、無事に第一関門を突破したモニと立石巡査長。次なる目標は上級検定に合格し現場デビューを果たすことだ。昨年6月の入所から見守ってきた流警部補は「モニも成長しているし、立石は教え方がうまくなり、自分で考えて行動するようになってきた」とねぎらい、「きょうはいい酒が飲めそうです」と顔をほころばせた。

〔写真説明〕警察犬の初級検定に合格したジャーマンシェパード「フサフサ号(モニ)」とハンドラーで警視庁鑑識課警察犬係の立石彩水巡査長=5月22日、東京都東大和市 〔写真説明〕遺留品のにおいから犯人の逃走経路を割り出す「足跡追及」の初級検定を受ける「フサフサ号(モニ)」とハンドラーの立石巡査長=5月22日、東京都東大和市 〔写真説明〕警察犬の初級検定に合格し、合格証書を受け取る立石巡査長と「フサフサ号(モニ)」=5月22日、東京都東大和市 〔写真説明〕遺留品のにおいから犯人の逃走経路を割り出す「足跡追及」の初級検定を受ける「フサフサ号(モニ)」とハンドラーの立石巡査長=5月22日、東京都東大和市 〔写真説明〕『警察犬の初級検定に挑戦

「フサフサ号」、入所11カ月

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2026年10月05日 11時38分


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