序盤の好機を生かせず、五回までゼロ行進。そんな停滞感を鮮やかに打ち払った。阪神は六回に試合をひっくり返し、上位を争う広島との3連戦に勝ち越し。殊勲打を放った森下は「いい場面で一本出てよかった」とうなずいた。
1死二塁で前打者の中野が左前打を放ち、左翼手が処理をもたつく間に二塁走者が生還してまず同点。なおも1死二塁の好機で森下が打席に立った。「(中野)拓夢さんのおかげで楽な気持ちで入れたし、自分のことに集中できた」。2球目を捉えた打球が左前で弾むと、手をたたいて喜んだ。
試合前の時点で打率3割8厘、6本塁打と数字こそ残っていたが、ここ数試合はバットが湿り気味だった。「打てなくて迷惑をかけていた」。復調を目指し、打席ごとにバットを構える位置を微調整するなど試行錯誤。より良い形を求め、「常に何かしらを修正している」という。
四回の守備では1点を失い、なおも2死三塁のピンチで右翼後方への大飛球を好捕。攻守にわたる活躍でチームを白星に導いたが、「自分のやるべきこと、まだできることがいっぱいある」と森下。この24歳に慢心はない。
【時事通信社】
〔写真説明〕6回、勝ち越しの適時打を放つ阪神の森下=18日、甲子園
〔写真説明〕広島に勝ち、笑顔を見せる阪神の森下(左)と伊原=18日、甲子園
2025年05月18日 19時34分