【シンガポール時事】中谷元防衛相は31日、米国のヘグセス国防長官と訪問先のシンガポールで会談した。サイバー分野の連携を強化することで一致。トランプ政権の新たな「国家防衛戦略」策定に当たり、日米の戦略上の優先事項を擦り合わせることを決めた。
米国の国防戦略策定はバイデン前政権の2022年以来で、ヘグセス氏は8月末までの提出を指示している。防衛省によると、地域情勢の認識や、日本の防衛力整備における重点項目の共有などが想定されるという。
サイバー領域への対応を巡り、中谷氏は重大なサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」導入法が今国会で成立したことなどを説明した。
自衛隊と米軍の指揮統制連携の向上に関しては、在日米軍司令部の「統合軍司令部」への移行作業の開始を3月に確認したことを踏まえ、細部の調整を加速させることで一致。中谷氏は在日米軍関係者による事件・事故の再発防止も要請した。
【時事通信社】
〔写真説明〕会談に臨む中谷元防衛相(右)とヘグセス米国防長官=31日、シンガポール
2025年05月31日 18時45分