
来年2月に行われるミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート日本代表を懸け、最終選考会の全日本選手権(東京・国立代々木競技場)が19日に開幕する。選手層の厚い女子の3枠争いも佳境に入ってきた。
選考に関わる今月上旬のグランプリ(GP)ファイナルで日本勢上位2人に入った中井亜美(TOKIOインカラミ)と坂本花織(シスメックス)は、他の選手を一歩リードする形となった。好調を維持して全日本に臨めれば代表入りは堅い。
正念場を迎えるのは千葉百音(木下グループ)。安定感が持ち味だがGPファイナルのフリーで大きく崩れ、ショートプログラム首位から5位に後退。「こんなミスは二度と許されない」と涙した。今季の自己ベストは世界5位で、ジュニアを除いた日本勢で坂本、中井に次ぐ3番手。実績は申し分ないが一発勝負の舞台で強さを示す必要はあり、3位以内は確保したいところだ。
GPシリーズで存在感を見せた住吉りをん(オリエンタルバイオ)、渡辺倫果(三和建装)は争いに割って入りたい。住吉はフランス大会で合計点の自己ベストを出すなど地力はあり、渡辺も成功率の高いトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の完成度を高めれば可能性はある。
昨年3位で、今季限りでの引退を表明した樋口新葉(ノエビア)はベテランの意地を見せられるか。
【時事通信社】
〔写真説明〕フィギュアGPファイナルの女子ショートプログラムで演技する千葉百音=5日、愛知・IGアリーナ
2025年12月16日 12時45分