
今季のスノーボードのワールドカップ(W杯)ビッグエアで、木村葵来(ムラサキスポーツ)が6日の第2戦、13日の最終第3戦でいずれも2位に入った。「やるべきことをやって表彰台に立てた。うれしい」。第3戦を制した荻原大翔(TOKIOインカラミ)と共に、来年2月のミラノ・コルティナ五輪代表入りを確実にした。
岡山県出身の21歳。W杯に本格参戦した2023~24年シーズンにビッグエアで種目別王者となったが、昨季はもどかしい日々を過ごした。海外合宿で負った足首の故障が完治しないままW杯を転戦し、納得のいく結果を残せなかった。「長引いて長引いて、自分の滑りができなかった」
一方で日本勢は世界選手権覇者の木俣椋真(ヤマゼン)、長谷川帝勝(TOKIOインカラミ)らが活躍。陰に隠れる形となった木村葵は「日本人が勝った時は、なにくそって感じだった」と率直な思いを口にする。けがが治ると、体幹強化に力を入れて着地などが安定。万全の状態で今季の開幕を迎え、高難度の技を成功させられるようになった。
W杯を終えて帰国してからは、国立スポーツ科学センターでフィジカル強化に励んだ。「(五輪)出場はあくまでも過程。メダルを取ることが目標なので、そこに向けて調整したい」。自信を深めて臨む2カ月後のイタリアで、表彰台に立つつもりだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕スノーボードのワールドカップ(W杯)男子ビッグエアで2位に入った木村葵来(左)。中央は優勝した荻原大翔=13日、米コロラド州スティームボートスプリングズ
〔写真説明〕スノーボードのワールドカップ(W杯)男子ビッグエアで2位に入った木村葵来=6日、北京(EPA時事)
2025年12月26日 07時03分