8大会出場「レジェンド」の涙=新田、後輩への思いも―スキー距離〔パラリンピック〕



8度目の舞台で11日のレースを終えた新田佳浩(日立ソリューションズ)の目には、涙が浮かんでいた。「僕自身がやることはやった4年間。思い描いていたパラリンピックにはならなかった」。ノルディックスキー距離の男子立位で、得意とするクラシカル2種目(スプリント、10キロ)で表彰台に届かなかった。45歳。背中を追う選手たちに、目指すべき姿を示してきたパラの「レジェンド」が、もどかしさをにじませた。

前回の北京大会を「集大成」にするつもりだったが、所属先が同じ川除大輝から引き留められ、競技との向き合い方を考え直した。「やれるうちは、やってもいいのかな」。渋る家族を説得し、覚悟を決めて現役を続行。自身の考えや経験を積極的に若手に伝え、ベテランとして新たな役割を背負って4年間を過ごしてきた。

自身に代わって日本のエースとなった川除と臨んだ大会は、海外勢との力の差を痛感。レース後は、メダルを獲得できず失意の後輩を思いやった。「大輝はよく頑張った。日本がどうやったら勝てるか、また話をしながらやれたらいい」。自分の悔しさは胸にしまって、レジェンドらしく、また前を向いた。

【時事通信社】 〔写真説明〕ノルディックスキー距離男子10キロクラシカル立位を終え、手を振る新田佳浩=11日、テーゼロ 〔写真説明〕ノルディックスキー距離男子スプリント・クラシカル立位準決勝を終え、川除大輝(右)の肩に手を当てる新田佳浩=10日、テーゼロ

2026年03月12日 14時32分


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