
フィギュアスケートの世界選手権は25日にプラハで開幕する。女子の坂本花織(25)=シスメックス=にとっては現役最後の大会となる。
集大成と位置付けた2月のミラノ・コルティナ五輪では、フリーでジャンプにミスが出て銀メダルだった。目標に掲げていたのは「銀以上」。あえて口に出してこなかったが、頂点を狙っていただけに涙が止まらなかった。「今季で引退すると決めて頑張ってきて、最後の最後にやり切れなかったのは心残り」と悔しさをあらわにした。
五輪シーズンの世界選手権は、4年に一度の大舞台にピークを合わせてきた選手にとって、短期間で調子やモチベーションを戻すのが難しい。女子で五輪金メダルのアリサ・リュウ(米国)ら辞退する有力選手も多い中で、出場を決めた。
生まれも育ちも神戸。競技も21年間、地元のクラブに所属して続け、思い入れは強い。世界選手権が迫る中でも、15日には幼少期から出場してきた神戸のローカル大会で演技を披露した。「引退前に兵庫、神戸の皆さまに直接姿をお見せし、同じ時間を共有したい」との思いからだった。
フリーは「愛の讃歌」を含めた3曲のシャンソンで構成され、最後は「私は何も後悔しない」と高らかに歌う楽曲でフィナーレを迎える。世界選手権は2024年まで3連覇を遂げ、強さを世界に証明し続けた大会。後悔のない演技で競技人生を締めくくりたい。
【時事通信社】
〔写真説明〕ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート女子フリーで演技する坂本花織=2月19日、イタリア・ミラノ郊外
2026年03月23日 07時03分