
ベテランの気概が、開幕から続く中日の連敗を5で止めた。九回に1点差に迫られ、なお無死二塁。大野は、マウンドに駆け寄った山井投手コーチに言った。「いや、俺が行きます」。1死三塁になろうと、中軸を難なく切った。「自分で決着をつけたかった。すごくしびれたいい試合」
昨季は何度もチームを救い、「連敗ストッパー」の異名が付いた左腕。さすがに今季初登板が「まさか5連敗で回ってくるとは」と思いつつも、ストライク先行で攻め抜いた。100キロを切る変化球も交え、八回まで三塁も踏ませない。1失点で自責0の完投勝利だった。
37歳には「新しい大野を確立できた」との自信がある。直球とツーシームの速球系タイプだったが、不振の時期を経て昨季から緩い変化球を導入。「全盛期より球速が落ちても、切れはある。異質の球種が欲しい」。その自己改革が、昨季11勝でチームの勝ち頭という復活につながった。
抑えの松山を故障で欠く苦しい台所事情もカバーする頼もしさ。「僕は今年もしっかりしないと意味がない。いい成績を残して優勝に導きたい」。膨らむ夢の大きさに、年齢は関係ない。
【時事通信社】
〔写真説明〕大野雄大選手
2026年04月02日 21時56分