
5月5日にカザフスタンで行われたクレー射撃のワールドカップ(W杯)男子スキートで、戸口翔太郎(NKB)が3位に入った。世界トップと日本勢の実力差が大きい種目で壁を破った26歳。2028年ロサンゼルス五輪に向け「いいステップアップができた」と手応えを語った。
空中に射出される陶器製の標的を散弾銃で撃つクレー射撃。戸口は予選で125点中121点を記録し、ぎりぎりの8番目で通過すると、決勝は気負わず臨んで3位に食い込んだ。これまでの自身最高位は8位。「いつかはメダルと思っていた。日本人がここまでいくとは思わなかったというのが、射撃界の感想ではないか」と胸を張った。
狩猟が文化として根付いている国もある一方、日本は銃所持の規制が厳しい。経済的なハードルも高く、「1発150円、1日の練習で6万円ほど」(戸口)。制約が多い中で、子供の頃から「ガンマニア」の戸口は19年に競技を始めると、短期間のうちに国際大会で上位に入るなどトップ選手となった。
銃の重量は3キロを軽く超える。スキートでポイントになる銃の構え下ろしが早いのが戸口の長所の一つで、「中学、高校でやっていた剣道が役に立っている」と言う。埼玉県小川町の自宅周辺で、カモを猟銃で仕留めることも。「生き物はどう飛ぶか分からない。瞬時に判断して撃つことも勉強になっている」
2年後の五輪では、スキートで日本勢初となるメダル獲得への期待も高まりそうだ。出場権を手にするための予選期間は今年から始まり、愛知・名古屋アジア大会後の11月に行われる世界選手権が最初の重要な大会になる。W杯での躍進を弾みに、「この2年間のオリンピックレースは頑張っていきたい」と力を込めた。
【時事通信社】
〔写真説明〕クレー射撃のワールドカップ(W杯)男子スキートで獲得した銅メダルを手に、笑顔を見せる戸口翔太郎=13日、東京都内
2026年05月28日 07時08分