
フィギュアスケートの団体種目、シンクロナイズドが五輪で実施されることになった。9人制の「シンクロ9」として2030年冬季五輪で行われる。3年半後へ、現場はまだ手探りの状態だ。
従来の16人制で全日本選手権覇者の老舗チーム、神宮アイスメッセンジャーズの関口知代ヘッドコーチは「(16人制とは)競技性がかなり変わる。うれしいが、ちょっと複雑」と語った。人数が少ない9人制のプログラムをつくり始めているが、迫力に欠けるという。
シンクロの見どころはユニゾン(同調性)にある。サークルやブロック、ラインなどの隊形を大人数でそろえられるかがポイント。国際スケート連盟(ISU)は、9人制にスピード感や視覚的なインパクトを求めている。
関口さんは「人数が少ないと、形を表すのもスピードを出すのも難しい」という。求められるものにやや当惑しつつも、「今までより失敗が目立つため、個々のスキルが大事になる」とみる。
16人制では昨季の全日本選手権出場が2チームのみだった。9人制は五輪種目入りを機に新チームが立ち上がっており、「全国で5、6チームできてくるのかな」。しのぎを削ることでレベルアップできる面はあるにせよ、それほど単純ではない。世界との大きな差が、みんなで一緒に動くユニゾンにあるからだ。
関口さんはリンクや練習時間の確保が厳しいことを念頭に「チーム単位では限界がある気がする」。スキルの高い選手をよりすぐる「日本代表」の編成を視野に入れてもいいと考えている。「動きが合ってなんぼだから」。まずは日本スケート連盟による五輪強化方針の策定が待たれる。
【時事通信社】
〔写真説明〕シンクロナイズドの世界選手権で演技する日本の神宮アイスメッセンジャーズ=2025年4月、ヘルシンキ(Lehtikuva時事)
2026年08月11日 07時09分