
近年の大規模スポーツ大会は、インターネット上における誹謗(ひぼう)中傷が問題になりやすい。日本オリンピック委員会(JOC)は日本パラリンピック委員会(JPC)と連携し、愛知・名古屋アジア大会でも対策を講じる。
JOCは昨年、専門チームを立ち上げて相談窓口を設置した。今年のミラノ・コルティナ五輪・パラリンピックでは現地にも事務所を置き、国内と協力して24時間態勢で監視。悪質な内容については削除を要請した。
投稿を分析したJOCの報告書によると、問題があるケースのほとんどは「侮辱型」に分類され、対象は注目度が高い競技や人気選手に集中。ただ、担当者を悩ませるのが削除要請に動くかどうかの線引きという。報告書では、競技に関する投稿について「論評、批評の範囲を超えているか否かの判断が問われる」としており、明確な基準を定めることが難しい実情がにじむ。
今回は国内が舞台だが、名古屋市内に拠点を設けて投稿をチェック。早期の対応を目指す。求められるのは「アスリートファースト」の視点。担当者は「何かあった時、選手がいかに安心できる環境を用意できるかが大事」と説明する。
これまで、こうした相談窓口を実際に利用する選手は少なかった。それもあり、今大会ではLINEを活用し、気軽に相談できるフォームを準備。あらゆる策を練り、選手がより力を発揮できるよう努めている。
【時事通信社】
〔写真説明〕ミラノ・コルティナ五輪で、日本オリンピック委員会(JOC)が現地に設置したSNSの誹謗(ひぼう)中傷対策オフィス=2月3日、イタリア・ミラノ
2026年09月18日 07時04分