
第2次高市改造内閣は「国家安全保障戦略」など安保関連3文書の年内改定を見据え、防衛力強化の検討を加速させる。防衛費の一段の増額は避けられず、規模や財源が焦点となる。日本周辺では中国やロシアが軍事活動を活発化させており、抑止力向上を急ぐ。
防衛費に関し、高市政権は2025年度に関連費を含めて11兆円規模を計上し、国内総生産(GDP)比2%に引き上げる目標を2年前倒しで達成した。ただ、トランプ米政権は同盟国にGDP比3.5%を求めており、新たな目標を3文書にどう書き込むかが論点となっている。
23年度から5年間で約43兆円を投じる現行計画の財源は法人・たばこ・所得3税の増税などで捻出。防衛費の大幅引き上げとなれば財源確保が改めて課題となる。
対米関係では、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)を定めた特別協定が来年3月末に期限を迎える。更新に向けた交渉は今秋以降に本格化する見通しで、負担の在り方に不満を抱く米側が増額を要求する可能性もある。
日本を取り巻く安保環境は厳しさを増す。中国軍は活動を活発化。7月には原子力潜水艦が太平洋に向けて潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とみられるミサイルを発射し、警戒感が高まった。
中ロ両軍の連携、北朝鮮の核・ミサイル開発も進展しており、防衛省幹部は「抑止力の強化を急がなければならない」と語った。
ロシアによるウクライナ侵攻、米イスラエルとイランの戦闘では人工知能(AI)や無人機が活用された。自衛隊の指揮統制システムへのAI導入など、新たな戦い方への対応も急務。高市政権は先端技術の発掘・育成にも取り組み、防衛力と経済力の一体的強化を目指す方針だ。
閣内協力となった日本維新の会は3文書改定を巡り、非核三原則の見直しや原潜保有を主張しており、政府・与党の議論も課題となる。
【時事通信社】
〔写真説明〕防衛相再任が決まり、首相官邸に入る小泉進次郎氏=17日午後、東京・永田町
〔写真説明〕記者会見する木原稔官房長官=17日午後、首相官邸
2026年09月18日 07時04分