
表彰台の中央で受け取ったメダルは、ずしりと重かった。卓球男子シングルスの舟山は「総合大会のメダルは本当に大きくて重い。物理的にも、気持ちとしても違う」。アジアパラ大会で初の頂点。笑顔がはじけた。
相手のサービスに序盤は苦しんだが、第1ゲームをジュースの末に物にすると、その後も冷静にプレーを組み立てた。「何をすれば点を取れるのか、対策して理解していたつもり。焦らなかった」。第3ゲームを競った末に奪い、ストレートで押し切った。
4歳のときに骨肉腫を患い、利き腕側の右肩関節と上腕骨を切除。左手でラケットを握ってプレーする。2024年パリ・パラリンピックに出場するなど着実に成長を続けていたが、今年1月に腎臓がんが見つかり、2月に手術。リハビリを経て、再び競技の場に戻ってきた。
復帰を目指す中で目標にしていたという今大会の優勝。「自分ならできると思ってリハビリをやってきた。精神的にも成長できた」。確かな手応えがにじんだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕卓球男子シングルス(立位10)決勝、プレーする舟山真弘=20日、愛知・豊田市総合体育館
2026年10月20日 20時46分