上位4人がリレーの派遣標準記録を切って同時に代表に決まり、池江の笑顔がはじけた。既にメドレーリレーで五輪切符を得ていたが、「改めて五輪が決まったなと思う」と実感を込めた。
「4番に入れるかどうかの勝負」と考えていたそうで、力まずに泳いだ。前半はトップと0秒04差の2番手で折り返し、後半も滑らかなフォームでスピードに乗った。記録に満足はしないが、ただ一人54秒を切り、病から復帰後の最速タイムもマークした。
大会前半の100メートルバタフライの3レース、前日の予選、準決勝の計5本を泳いでいただけに「ダメージがきている。体力が追い付いていない」と言う。ただ、準決勝を「レースの中での練習」として前半をゆったりと泳ぐなど、現状を的確に把握した組み立てで結果につなげた。
自由形短距離は世界のトップとは実力に開きがあるが、五輪の上位進出を見据えて設定された記録を全員がクリアし、期待が高まる。前回も中心だった池江は「自分がチームを引っ張っていけたらいい」と気合を入れた。
【時事通信社】
〔写真説明〕女子100メートル自由形決勝で力泳する池江璃花子=8日、東京アクアティクスセンター
〔写真説明〕女子400メートルリレーの五輪代表に決まった(こちら向き、右から)池江璃花子、酒井夏海、五十嵐千尋、大本里佳=8日、東京アクアティクスセンター
2021年04月08日 20時34分