内憂外患、正念場の夏=自民党・石破茂総裁【党首奮戦記】



「世界一災害に強い国をつくる」。鹿児島県で地震が相次ぐ中、危機管理と防災対策に万全を期すと訴える。少数与党の苦境、内閣支持率の低迷、日米関税交渉など逆風はやまない。内憂外患を抱え、政権維持を懸けた正念場の戦いに挑む。

参院選公示日に訪れたのは阪神・淡路大震災から30年を迎えた神戸市。肝煎りの「防災庁」設置をアピールした。

昨年の衆院選で少数与党に転落。国会で野党の主張を受け入れざるを得ず、独自の実績は乏しい。東京都議選で大敗した直後に迎えた参院選は、非改選と合わせて与党過半数を維持する「与党50議席」が目標。「守りの選挙」に徹する。

物価高対策では現金給付を主張するが「バラマキ」批判を浴びる。消費税の減税・廃止を迫る野党の攻勢には「医療や年金のための貴重な財源だ」と反撃する。

トランプ米政権の関税措置を巡る交渉との「二正面作戦」を余儀なくされる。「自動車、造船、そういう国益を守るために安易な妥協はしない」と力説するが、着地点は見えないままだ。

【時事通信社】 〔写真説明〕参院選が公示され、演説を前に手を振る自民党総裁の石破茂首相=3日午前、神戸市中央区

2025年07月05日 07時03分


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